バトンを受け止め、そしてバトンは渡された

21日の夏のような暑い日、宮田島グランドで熱戦がありました。

夏季大会、2回戦目。この試合は目標としていた県大会の切符で、必ず勝たなくてはならない試合でした。この試合には特別な思いがありました。コロナによる緊急事態が発令された年にボーイングは県大会の切符を手に入れいました。翌日試合の日程発表という時にコロナにより全てが中止になりました。当時の6年生は県大会出場を目標にして、つらい練習をしてきました。そしてその目標の舞台に立つ夢は世界を震撼させたウィルスによりに奪われてしまいました。6年生たちの泣き崩れる様子は胸が押しつぶされるようでした。そして2年後大会が再開して当時の6年生から現6年生へバトンが委ねられました。彼らはその思いを背負い今大会2回戦まで出場しました。そして負けられないこの試合に前半勝ち進みそして後半同点、延長の末サヨナラ負けをしてしまいました。みんなの夢は散ってしまいました。泣き崩れる子供たち。巻き戻せない時間。悔しさ。あの時ああしていたら、あのタイミングがこうだったのか。色々な思いが交差した長い長い帰宅までの時間。彼らはその体験をしました。

どんなに頑張ってもどんなに努力しても叶わない事を突きつけられた日でした。

しかし勝ち負けがある勝負には必ず勝者と敗者が出来ます。今回は負けてしまいました。しかし終わった訳ではないのです。6年生の頑張り、努力を見てきた5年生にバトンを渡されたのです。譲れない想い、みんなの夢は消えた訳ではないのです。5年生に委ねられ夢は続きます。必ず県大会の舞台に立つ。6年生の野球への熱意を間近で見たきた彼らならその夢を成し遂げてくれるでしょう。来年のこの時期を楽しみに待っていてください。

それに負けたからと言ってそこからが大切です。今回の負けを人生のチャンスと捉え悔しさの先の輝きの為だとしたらこの経験も宝です。長い長い人生で、大切な事は軸の強さです。それを教えてくれた素晴らしい日でもありました。